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くるまみれ

23歳、文系。メカ知識なし。スピード欲なし。ただひたすらにくるま好き。

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『未来のつくりかた』読了【前編】

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今回は自動車デザイナーである和田智さんの著書『未来のつくりかた Audiで学んだこと』の内容からです。

この本の内容はてっきり「どうやって新型アウディのデザインが生まれたか」なのかと思いきや、日本とドイツのものづくりの根本的な違いを突く内容で非常に興味深かったです。


ですが本の内容に入る前に。


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アウディというのはドイツの高級車メーカーです。メルセデス・ベンツとBMWに並ぶけど、その2大メーカーに比べると若干知名度が低いように思えます。
ですが最近、先進的なデザインと内装の質感に特に力を入れており、一時期2大メーカーに押され気味だった国内での人気も回復しつつあります。写真は同社のベーシックなセダンであるA4です。

このA4然り、同社のデザインはこのフロント部の、縦長に繋がったようなグリルが特徴になっています。「シングルフレームグリル」と呼ばれます。

で、実はこの意匠を最初に発案したのが、この本の著者である和田智さんなのです。
もちろん本の中では、和田さんがどのような経緯で次世代アウディの文字通り”顔”をデザインすることになったのかも触れられています。ですが今回はむしろ、和田さんの語る日独の自動車文化の違いについて触れたいと思います。

この本の中で一番刺さった内容として、和田さんは日本のミニバンブームを「父権の失墜」と捉えています。それはどういう意味なのでしょう?


ミニバンブームについては<過去記事>で取り上げたのですが、それが何故、父親の在り方にまで関わるのか。これは個人的には凄く面白いテーマです。

結論から言うと、それは家庭内での実用性が優先される余り、お父さんの好きなクルマ…それはセダンかも知れないしスポーツカーかもしれない…に乗ることができなくなったのです。というか、そういう家庭が増えているのです。

ある自動車ディーラーの話では、ある家庭が自動車を購入する際に強い決断力を持つのは、お父さんではなくお母さんなのだそうです。
それは財布を握っているという意味でもありますが、子供の送迎などで運転しやすく、かつ荷物が積めて移動が快適だからだそうです。
で、(和田さんの目にする範囲での)世のお父さん方は、週末はそのミニバンの運転手としてドライブに「駆りだされている」と。

これと対照的に和田さん自身のお父さんは、いすゞベレットGTを初めとしたスポーツタイプのモデルに多く乗られていたそうです。和田さんの幼少期はお父さんの意志でドライブに「連れて行かれ」、クルマでの送り迎えなどもっての外だったと書いています。
そして、そんなお父さんの姿から和田さん自身も車好きになったそうです。

ここから何が言えるか。
今の日本のミニバン人気の裏にあるのは、お父さんが本当に乗りたい気持ちを抑え、実用性重視の価値観が優先された結果なのです。
それはスポーツカーの不人気というよりも、お父さんの権限の後退と結論付けられます。

以前の記事でも取り上げましたが現代の日本のミニバンは、いかに走行性能の高そうな誂をしていても、結局のところ実用車です。実用車が悪いとは言いませんが、運転が好きで乗るクルマかというと、そこには超えられない壁があります。
別段、全てのお父さんが潜在的に自動車好きであるとは言えませんが、「自動車趣味から最も遠い乗り物」たるミニバンにここまでの人気が集まることに、和田さんは違和感を隠せないようです。

ミニバンについての和田さんの主張はここまでですが、私はこれは、本文中で触れられていることの重要な伏線のように感じました。それが和田さんの言う、日本とドイツのものづくりの姿勢、ひいては歴史観につながります。

つまり、消費者に媚びる日本・刷新を繰り返す日本と、伝統を重視し、ブランド名で真っ向勝負するドイツの製品という違いです。


>>後半へ
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  1. 2012/08/20(月) 23:22:38|
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