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くるまみれ

23歳、文系。メカ知識なし。スピード欲なし。ただひたすらにくるま好き。

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ミニバン戦争【前編】

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「ミニバン」というと、みなさんは何を思い浮かべますか?
具体的な車種…たとえば写真のセレナやノア、アルファードにエルグランド。各メーカーから、デザインも装備も異なる多様な車種が出揃っています。
または情景…家族でピクニックにいったり、ドレス姿の男女が都会で乗るようなCMを思い浮かべたり。シーンも車種も、他の国では考えられないくらいにバリエーション豊かなのが、実は日本のミニバン市場です。

ミニバンというのは文字通り「ミニ」な「バン」すなわち比較的小型のバンなのですが、じゃあ大型のバンは?と聞かれると、ハイエースやキャラバンのような商用バンになります。ちなみにこれらの車種はボンネットがないので「ワンボックスカー」と言われます。
積載性と運転のラクさにおいては間違いなく実用的な乗り物です。しかし、家庭で乗用車として使うには少々「味気ない」「事務的すぎる」というのが大方の意見なのではないでしょうか。

そこで生まれたのが現代型・日本式の「オシャレで」「かっこよくて」「運転して楽しい」ミニバンです。

ミニバン初期からあって今でも人気を誇っているモデルの一つに、ホンダのオデッセイがあります。写真は初期のものです。
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このクルマがそれまでのミニバンと違う最大のポイントは、その車高の低さです。そして流線型のスタイルの良いデザイン。
こうすることによってそれまでの背の高いミニバンよりも、見た目がすっきりしていて格好良く、また重心が低いので挙動が安定する=高速やカーブで揺られないというのがポイントになります。

もっとも、このオデッセイがこのスタイルで生まれたのには「工場の天井が低いせいで背の高いバンが作れなかった」という理由があります。しかし理由はどうあれ、上記のような理由でオデッセイはヒットします。
そしてそれに追従するように、背の低いミニバンが続々と登場し今でも売れています。トヨタのウィッシュ、マツダのプレマシーなどがそうです。

それから、オデッセイよりも少し早い1990年に登場したトヨタ・エスティマ。
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「天才タマゴ」のキャッチフレーズで知られた、側面から見るとタマゴ型のモデルです。これはエンジンなどの重量物をボディ中央の床下に置いているため、重心が低いのが特徴です(オデッセイはボンネットの下です)。

この2台は両方共、乗用車としての豪華で実用的な内装を持っており、かなり人気でした。3列シートで7人前後が乗車可能、荷物もそこそこ積める。でも運転するには、いかにもな商用バンよりも乗用車の感覚に近くて疲れない。そういう特徴を持っていました。90年代前半の出来事です。

現代、コンパクトカーやエコカーに次いで最も売れるカテゴリであるミニバンは、この時代に登場した車種の正常進化版に当たります。当時よりも内装は豪華になり、ボディも若干大型化しました。また運転をよりラクにする装備が用意され、女性でもラクに運転できるようになっています。

ここで現代のミニバンのトレンドをざっとまとめるとこんな感じです。
●車高が高いモデル vs  車高が低いモデル
車高が高いほうが室内空間は広く、奥の席への移動も楽になります。また運転席の視点が高くなるので見晴らしも良くなり、運転時の疲労も軽減されます。反対に車高が低いと、前述のように挙動が安定します。運転が好きな、若いドライバーの方がこちらを選ぶ傾向があります。また、立体駐車場に入れるようになります。

●豪華なモデル vs スポーティなモデル
これは装備の有無でもありますが、それ以上に室内空間のデザインの要素が大きいです。シックで落ち着いた、応接間をイメージさせるようなデザイン。はたまたシートや足廻りがちょっと硬めで、運転者のテンションを上げるようなデザインの内装を装備したもの。さすがにマニュアル車はありませんが、手動変速ギアを装備したモデルは、運転が好きな人には魅力的になります。

往々にして車高の高い=豪華なモデルで、代表的は日産エルグランドやトヨタ・アルファード。また車高が低いスポーティなモデルとしては、ホンダのオデッセイにストリーム、日産セレナのハイウェイ・スターなどがあります。

エルグランドなどはもはや、ビジネス上の送迎にも使われるなど、かつての高級セダンが占めていた領域に踏み込んでいます。日本はタクシーは基本的にセダンの国ですが、いずれミニバンのタクシーがもっともっと増えてくるかもしれません。
個人的な経験では、大して高級セダンの後部座席に乗ったこともありませんが、ミニバンは「ラク」これに尽きます! 運転するのも、後部座席で寛ぐのも。

大抵はミニバンに真っ向から歯向かう車好きの人種ですが(笑)いかんせん天井が高いし走りは静かだし、揺れは少ないし。セダンよりどうしたって全方向に広いので、シートも容量たっぷりです。シートアレンジで後部座席をベッドにできたり、荷室を大幅に広げたりも出来ます。ここまで荷室が広いと、車内泊だろうと自転車を積んだアウトドアだろうと簡単に出来ますね。

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と、今回はこんな感じでミニバン一般についてサクッと紹介してみました。

次回は海外のミニバン事情、他のボディ形態との比較をしつつ、ここまでミニバンが人気になった背景について考えていきたいと思います。

ちなみに私が一番好きなミニバンはルノーのカンg…いや、それは次回にしましょう!


●参考リンク
最新大型ミニバン徹底比較

中型スポーティ系ミニバン徹底比較

日本一売れているミニバン、セレナのサイト

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  1. 2012/07/30(月) 21:32:14|
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サクッと自動車工学【ハイブリッドカー後編】

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前回はハイブリッドカーということで、トヨタのプリウスを主に扱いました。今回はまず、他社のハイブリッドに触れます。

とは言っても大まかなコンセプトは一緒、エンジンで効率の悪い発進時を電気で賄って効率化するという基本コンセプトは変わりません。しかしその上で、各メーカーごとの違いが少しだけあります。

まずはホンダのインサイトです。
初代はプリウスに遅れること1999年に登場しました。上の写真が現行型ですが、初代はこんな感じです。
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ドアも2枚なら後輪が覆われた、現行型とは大きく異る独特のスタイリングです。テールが盛り上がったラインなどは若干共通していますが…後輪が覆われている点も合わせて相当、空気抵抗の軽減に取り組んだのでしょうか。

でもこの初代、未来的すぎるスタイリングとプリウスの圧倒的存在感に影を潜め、商業的に成功したとは言い難いものです。しかしホンダはめげずに改良を続け、現行型はだいぶ広くユーザーに受け入れられています。
また同社のコンパクトカーのフィットは、ハイブリッド搭載モデルとそうでないモデルの両方をラインナップしています。自動車市場空前の勢いでヒットしているプリウスを脅かすほどの売上を伸ばす国民車に成長しました。

で、話が脱線してしまったのですがホンダのハイブリッドです。
これはIMA:Honda Integrated Motor Assist Systemと呼ばれます。

ごくごく単純にまとめると、プリウスよりも「ガソリンエンジンの出番が多い」「エンジン自体は小型」「システム全体がコンパクトで軽量」という違いがあります。
プリウスが発進を電気だけで行うのと対照的に、ホンダの場合はエンジンは基本的に稼働しており、それを「電気でアシストする」という認識です。なのでガソリンエンジン率が高く、走行フィーリングもガソリンエンジン車に近いものになります。
言うなれば「発進時や坂道でのパワーが増強されたガソリンエンジン車」という表現がイメージに近いでしょうか。これがプリウスだと、発進は電気だけなので音もせず、感覚も異なります。

このシステムの特徴は軽量コンパクトであること。
なのでフィット・ハイブリッドなどは、あの小さなボディにハイブリッドシステムを搭載できただけでなく、ハイブリッド車とガソリンエンジン車の両方を同じボディで販売することができます。これがシステムが大きく、設計上の大掛かりな変更が必要であったりすると、コストがもっと高くなってしまいます。fit_hybrid1.jpg

思い出せば当初ホンダがインサイトを発売した時、とにかく低コストに拘っていました。
それは何も安かろう悪かろうの新製品を生み出そうというわけでは決してなく「低価格で誰もが買わなければ、新技術は普及しない。それでは意味が無い」という考えに基づいていたようです。もちろん、トヨタも同じ考えで切り詰めた開発をしていたわけですがね。

さて、画像がホンダ一色になってまいりましたが、ここで国外メーカーに触れておきましょう。メルセデス・ベンツ(上)とBMWです。

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これらも大きくメカニズムは変わっていないというのが正直なところですが、コンセプトが若干違います。

ベンツの方は「ハイブリッドとは気付かれない走り味」を強調したようです。電気モーターで走り出す未来的な感じではなく、あくまでユーザーが馴染みやすい、ガソリンエンジンの雰囲気を重視し、それ以上の「演出」は控えようということです。写真は最上級のSクラスなので特に、メルセデスの高級車らしい重厚かな触れる乗り味であると期待します。
片やBMW、これは「駆け抜ける歓び」の会社です。なのであくまでトルク=発進加速重視。

もちろん実際に乗り比べてみないと確かなことはわかりませんが、このあたりの味付けにも、会社全体の製品づくりのポリシーが活きているのはいかにも欧州車ブランドですね。

他にもハイブリッドカーを開発しているメーカーは数多くありますが、概してこんなかんじです。
ちなみに日本はハイブリッド技術では先進国です。なぜなら当初、欧州諸国では「いずれは電気自動車の時代が来る。ハイブリッド技術はその場凌ぎの技術に過ぎない」という認識を取っていたからです。

で、最後にハイブリッドカーの進化系「プラグインハイブリッド」(以下PHV)について解説します。
これはハイブリッドカー(HV)と電気自動車(EV)のいいとこ取り、さらに言えば、電気自動車にもう一歩近づいたハイブリッドカーです。

プラグインの意味は充電ができるということ。それまでのHVのように走行エネルギーの回収だけで電気を貯めるのではなく、家庭用コンセントから充電できるようになり、近距離ならガソリンエンジンを使わずに走れるようになったのです。

なので、例えば家庭に充電設備があって、平日の子供の送迎にしかクルマを使わないような場合には、ガソリンは基本的に使わないで済みます。週末に遠出したりする場合には、ガソリンエンジンも使えるので航続距離を伸ばすこともできますし、電気自動車に比べたらどこでも給油できるので便利です。

電気自動車の欠点は前回触れたように、その航続距離の短さにあります。もちろんそれも改善されており、充電設備も増えていますが、やはり遠出する際には不安な面も拭いきれません。充電にも、急速充電で30分かかります。

PHVはこれにガソリンエンジンの長距離移動という特性を組み合わせることで、日々の近距離移動にも、週末の旅行にもマルチに使えるようにしたのです。しかも従来のプリウスとは設計上大きくは変わらないので、極端にボディが大きくなったり、荷室がバッテリーで占拠されているようなEV黎明期みたいなことはありません。

もちろんPHVにも課題はあり、まだまだ改善の余地はあります。しかしHVとEV、そしてガソリンエンジンが併存し、それぞれの価値を競っている中で、ユーザーに選択の幅が広がるのは良いことではないでしょうか。

さて次は何をテーマにしようかな。ちょっとマジメなことばかり書きすぎたので、ドラッグレース用ナイトラスオキサイドにでも触れたいですね(笑)


●参考リンク
ホンダのIMAシステム解説

メルセデス・ベンツ「ブルー・エフィシェンシー」

BMW「アクティブ・ハイブリッド」

トヨタPHV

  1. 2012/07/29(日) 00:12:16|
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サクッと自動車工学【ハイブリッドカー前編】

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最近やっとマジメにクルマの中身について勉強中なので(笑)気になる自動車の構造についてサクッとまとめようと思います。第一回は今更感の漂うトヨタ初の低燃費技術「ハイブリッドカー」について。

ちなみに私は自動車工学出身でも理系でもないので専門的な知識は求めないで下さい。サクッとがこのテーマです


当初プリウスが発売されたのは1997年。で、その頃はハイブリッドカーと言ってもまだまだ未知の技術。ちなみに私は小学生でした。

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今となっては懐かしい初代プリウスです。

「電気とガソリンを組み合わせて走ると何故燃費が良くなるの?」

当時はどの程度の人がこの答えを認識していたのでしょうか。また、「充電はどこからするの?」とガソリンスタンドで聞く方も多かったようです。まぁお気持ちは察しますが。

ちなみにこれから登場する新型のプリウス「プラグインハイブリッド」は、充電「も」できます。これについては後で詳しく行きます!

まず、何故電気を使うと燃費が良くなるのか。これは「ガソリンエンジンでは効率が悪いところを電気で補うから」です。
ガソリンエンジンは御存知の通り、ガソリンを圧縮・点火して爆発させる→その爆発エネルギーを回転力に変えています。ガソリンエンジン登場以来100年以上にわたって当たり前だったこの機関ですが、これにも効率に関して弱点がありました。
それは、低回転でパワーが弱い、ということです。
低回転というのは回転数がまだ少ない状況。エンジンの回転数はアクセルを多く踏むことで上がって(増えて)行き、それによって効率が上がっていきます。

もっとくわしく言うと、どのエンジンにも、パワーを一番に発揮できる回転数の領域というのが決まっています。そしてそれは、自動車のカタログなどで見ることができます。毎秒〇〇回転~〇〇回転の間に、これほどの力が出せますよ、と。

普通のガソリン車だと、だいたい発進してしばらく加速して、そこそこ広い道路に乗ってのんびり走るあたりから、この回転数が発揮されます。すると、そこからの急加速や高速道路への合流へもスムーズに出来るのです。


で、従来はこれでも問題はなかったのですが、燃費の話になるとこれでは効率が悪い。
それは何故かというと、自動車は「停止状態からの発進に一番エネルギーを使うから」です。

例えば思いっきり重い家具を乗せた台車があったとします。それって走り出しを2人ぐらいで頑張ってとりあえず動かせれば、あとはその勢いで、一人でも押して行けますよね?
これがガソリンエンジンの特性で、走り出しは苦手でも、勢いに乗って押していくのは得意なのです。

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で、ここで電気の出番です。
なぜなら電気はガソリンエンジンと対照的に、いきなり最高出力を発揮できるから。ミニ四駆やラジコンの走り出しが軽快なように、電気はONかOFFなのです。

しかし反対に、電気にも弱点があります。それは、電気だけで長く走れるほどの量を貯めておけないことです。

同じ量のガソリンとバッテリーだったら、ガソリンの方が圧倒的に遠くまで走れます。それが、いきなり電気自動車が生まれなかった理由でもあります。


そんな訳で、プリウスを始めとしたハイブリッドカーは「発進時は電気」「航続時はガソリン」という使い分けをしています。あとは坂道を登るときも、電気でガソリンエンジンをアシストし、とにかく少しでもガソリンの消費を減らそうとしています。従来のクルマみたいに、ガソリンエンジンを短時間に一杯一杯にまで回すような状況を生まないようにしているのです。

それを示す、ある事例があります。

実はプリウスは、海外で乗っても日本国内ほどハイブリッドの恩恵を受けられないのです。これには日本特有の道路事情が関わっています。それは、渋滞です。

もちろん日本と海外とで分けられる問題ではありませんが、往々にして日本は渋滞が多いとされており、日本車は渋滞の多い道路事情に合わせた様々な工夫がされるものです。反対に、特に欧州は、高速域での長距離移動が多いとされています。ドイツのアウトバーンのイメージです。

で、それが何故ハイブリッドカーと関連するかというと、ハイブリッドカーがその威力を発揮するのは「停止」と「発進」が繰り返される状況だからです。加えてノロノロ運転。これはガソリンエンジンでは、燃費が悪化する一方です。逆に、そのネガな部分を電気で補填することで効率が上がります。
これがドイツのアウトバーンだと、一度入ったら基本的に走りっぱなしです。こうなると、ひたすらガソリンエンジンで走ったほうが効率がいいばかりか、エンジンに加えてバッテリーや発電機まで搭載して重くなったハイブリッドカーは、余計に効率が悪くなってしまうこともあるのです。

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これが日本国内でのハイブリッドカーの効果というわけです…もちろん一概には言えませんが。日本だって郊外では渋滞がないエリアも多いですし、欧州だって市街地では道が狭いですよね。そしてアメリカには両方の特性があります。が、往々にして渋滞が多いので、アメリカでも2代目プリウスはバカ売れしました。

では最後に、どうやって電気を充電するか。
それは、走行時、もっと言うと減速時に、エンジン回転が落ちる時の余剰エネルギーを発電に回しています。

そうすることで、それまではエンジン内の摩擦やら何やらで無駄になっていたエネルギーを「回収」してバッテリーに貯めるのです。無駄がない!

次回はトヨタ以外のハイブリッドカーと、最新のプラグインハイブリッドについてまとめようと思います。


●参考リンク
ハイブリッドシナジードライブ・メカニズム

トヨタ様のサイトですが、2座式の自転車の例えを使ってハイブリッドカーのメカニズムをわかりやすく解説してくれています。
  1. 2012/07/28(土) 13:33:52|
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遅ればせながらTipoOHM参戦記3【サーキット本番編&総括】

前回【サーキット準備編】はこちら

さて、長々と準備の過程を書いたところでいよいよ本番です。

今回は所謂レースみたいに定位置からのスタートではなく、一列に連なって低速でサーキットに入る→スタートラインから自由に加速できるスタイル。

アクセルを底まで踏みながら重いシフトノブを操作して、最初の緩いカーブまで全開加速

最初のカーブは緩くて見通しもいいのでアクセルオフだけで突入…やっぱコワい。後方確認してちょいブレーキ。で、ギリギリ曲がれたぐらい。
市街地では感じられない車重を初めて感じる。カーブ外側にボディ全体が引っ張られ、コーナリングスピードが高いことも相まって足元からはタイヤの悲鳴が聞こえる

そしてそれ以上に強烈な横G(カーブ外側に引っ張られる遠心力)がのしかかり、カラダごと投げ出されそうになる。2点式シートベルト、やはりというか力不足か。
リアルに座ってるのが精一杯な状況だったりする

車高は決して低い方ではないけど、スピード感は本当に感じる。赤と白の縁石が流れるように通過していって、プジョーを追い抜いたと思ったらすごい勢いでロータスが迫ってきたり。他の車がどこから迫ってくるかわからないので常に周り見てないといけないし、本当に余裕が無い。

思えばグランツーリスモを5年前に、ニードフォースピードを3年前にやって以来レースゲームなんてやってないけど、生のサーキット走行はぜんぜん違う。シートは常に激しく揺れてるし、エンジン全開だから車内もめっちゃウルサイし、でもその音も、ヘルメットのせいでほとんど聞こえない。
ついでに過酷なのが暑さ。黒のツナギにヘルメットとグローブ、常に全身は緊張状態。で、安全のために窓は全閉。滝のような汗が流れる。

直線では、ここぞとばかりに全力で飛ばすハイパワー組が後ろから迫ってくるし、負けじとこっちも回転系見ながら全力で飛ばす。で、だんだんカーブが迫ってくる。

カーブのたびに「この車速で曲がれるのか」「コースアウト怖い、早めのブレーキ?もっと攻める?」の選択を迫られる。で、曲がり始めれば着座姿勢を維持するので精一杯。

しかも、コーナリング時のほうがずっと周囲に気を遣わないといけない。抜かれるのもぶつかるのも、大抵はカーブで起こる。だから後ろから迫ってくるクルマの車種と位置は常に把握していないといけない…これがプロの世界だったら、抜かせないように妨害するんだけどね。

そうそう、抜かれる話ばっかしてるけど、こっちが抜く時だって気を遣う、というかもっと気を遣う。
事故るとしたら基本的には抜く側の問題なのと、万が一事故ったら俺も相手も帰りのアシを失うことになるので(笑)この日のために丹誠込めてカスタムしたマシンならなおのこと。余裕を持って慎重にインを抜ける。

そんな調子で、終始余裕はなく、ないなりに全力で周囲に気を配る20分だった。何周しただろう、それも定かではない。毎回迫り来るカーブを初対面みたいな気持ちで曲がってた。「今回はもっとスピードを維持して曲がってみよう」とか考えられるようになったのは、本当にラスト数周ぐらいである。

チェッカーフラッグを見たあとは、クールダウンのために一周を中速域で走ってパドックに帰還。そこでエンジン止めて初めてのため息。全身の水分と気力を奪われたような心境だった。精神的にも肉体的にも良い運動になりました。
「やっぱりカーレースってスポーツなんだな」という、今更アタリマエのことを全身で実感。


この後は数人の先輩ドライバーとお話させて頂いたあとで、車内で死んだように昼寝したあとパレードランに参加して帰還。パレードランっていうのは参加車両全部がサーキット場をゆっくり走る最後のプログラム。実用的なワゴン車から本格競技仕様の軽自動車、フェラーリにポルシェまでもが一堂に会する様は圧巻でした

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総括。
サーキット走行は楽しいです、極限状態みたいに書いたけど
もちろん走行性能を追求してカスタマイズして、タイムや勝敗のために走るのもありだと思います。でも、俺はまだその状態には行けてないかな(もともとの気質もあるので)

単純に良いと思ったのは、一つにクルマの性能や挙動、もっと言えば「限界」が分かる。
日常では絶対に感じられない高速域での取り扱い、そこからの急ブレーキでどれくらいで止まれるか、本気出したらどれくらいで加速するかなど。
これくらい出しても大丈夫なんだ…それが率直な感想。高速道路の料金所やジャンクションの直前で100km/h出しても、性能的にはぶっちゃけ大丈夫な気はする。法的にムリ、それは間違いないけど、性能的には問題ないんだと知れたことは大きい。

特に多くの人にとって、また日本車のイメージ的にも、自動車はあくまで生活の道具という考えが根強い。
それ自体は全然否定しないし、クルマを趣味に活かすかどうかは完全に個人の自由。

でも問題にしたいのは「クルマは道具だから、日常の範囲で使っていれば絶対に壊れない」という認識。これは多少の偏見はあれど、女性に多いような気がする。

例えば自動車だって壊れることもあるし、日常的なメンテナンスは必須。で、サーキットを走るとなると、これはもっと大事になる。オイルにブレーキパッド、タイヤの空気圧。日常だったら最悪、GSで異常発見→その場で修理ということも出来る。でもサーキットでは事故に直結するから事前にチェックしとかないと。で「じゃあ日常なら大丈夫」と、思ってるのでは?

実際はそう単純じゃない。例えばGSでは、悪質な例を敢えてあげると、交換時期までまだあるのに「そろそろですよ」なんて言ってエンジンオイルの交換を奨めてくることも多いという。ちなみにこのようなケース(よく聞く噂によれば)クルマに詳しくなさそうな女性に対して、というのが圧倒的に多いらしい。
そんな時、ちゃんと愛車の状況を把握していれば、まだ使えるオイルをムダにすることもなくなる。まぁオイル交換が早くても、性能が悪化することはないんだけど。
でも逆はもっと危ない。「まだ大丈夫」と思っている間に何かが起こることもある。

これと似た例で、面白い話を聞いたことがある。シトロエンのショップで、欧州車一般の故障事情について聞いた時だ。
「欧州車の故障ってやっぱ多いんですか?」と尋ねると、意外な答えが帰ってきた。

「日本人はクルマは、機械だから壊れないものだと最初から思ってる。だから、故障のリスクに神経質になる。向こうの人は逆に、クルマは機械だから壊れると最初から思っている。だから、壊れたら治す、それが当たり前になっている」そんな話だった。

少しばかり話が脱線したが、そんな風に愛車のコンディションを把握することが大事。これはサーキット前だから重要なのではない。むしろ日常使用だからこそ大事だと思う。

かくいう俺もそろそろエンジンオイル換えないと。そんな訳で今日はこのへんで!


●参考リンク
岡山国際サーキット「はじめてのサーキット走行」

急加速とエンジンの負担についての解説


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  1. 2012/07/28(土) 11:28:57|
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遅ればせながらTipoOHM参戦記2【サーキットアタック準備編】

前回の様子【移動編】はこちら

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さて長い長い旅路の末にたどり着いた岡山国際サーキットを、いよいよプントで走る時が来ました。

ちなみにこの写真は、自分が出る前に行われた「ミドルクラス走行会」。ん、ミドルクラス?赤いのフェラーリですけど…??笑

今回参加する「のんびりゆったり走行会」は、勝敗なし・初心者歓迎の内容。そこそこ全開で飛ばせるけど、あくまで楽しむの優先の安心企画。ちなみにこれよりさらにユルい「ファミリー走行会」ってのもあり、こちらは確か追い越しも禁止とのこと。今回はお一人様なので、そこそこ飛ばして参ります。


別段スポーツカーでなくてもいいし、まぁ周りもきっとサーキット初心者・ノーマル車が大半なのでしょう。そんな心持でしたが…あれ?

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ここに並んでる大きなお友達の愛車って、ライトにテープ貼ってるからじゃなく妙にイカツイよね。ファミリカーなんて全然いないよ??

もっと言えばフルノーマルなのはプント様と、他にはABARTH500とムルシエラゴだけだった疑惑(涙)
特にホイールを換えているクルマが目立ちました。あと目につくところでは車高の調整だったり内装の”スパルタン化”だったり。
やっぱりというか、街なかで見るような車高下げてるオラオラ系の高級車やドレスアップカーはいなかったですね。あくまでタフに走りぬくためのイジリ方をされているようでした。

そうそう、ちなみにテープを貼るのは、接触時にライトの破片が飛び散るのを防ぐためです。十字に貼ってどれほど効果あるんだろうかって感じだけど、古より伝わるしきたりなのです(笑)

これがコース図。走行時の説明を聞く間にもらいました。

サーキット図
初めてだったので全然予備知識がなかったのですが、コース上には至る所にフラッグをもった監視員が立っており、例えば前方で事故があったり、後方から速い車が迫ってきたりした場合には旗を振って教えてくれます。
旗にもいろいろな色があり、ゴール時のチェッカーフラッグは有名ですが、それ以外に沢山あります。今回はそういうトラブル旗の出番はありませんでした。

走行時には、難燃素材の長袖(作業用ツナギで代用)、ヘルメット(スクーター用の格安品)、レーシンググローブ、スニーカー(レース用のソールが薄いものが良い)を着用します。
走行前にはエンジンオイルやブレーキパッド、燈火類などを点検して、コース上で無茶な走りをしても大丈夫なようにコンディションを整えておきます。今回はオートバックスさんにお願いしましたがいずれは自力でやりたいです。

コースに入ったら窓は閉め切る…これは障害物が飛んできて中に入ったら危ないからです。

あとは万が一事故った時の対応、これはエンジンを切ってから、一も二もなくコース外に退避。守るべきはドライバーの命、愛車といえど避難です。「ぶつかった箇所を確認」なんて、とんでもない。

他にも、前のクルマが急に減速しても追突しないように走行ラインをずらすとか、焦って急に減速して追突されないようにするとか、いろいろ注意事項があります。

そう、もう読者の皆様には気づいていただけたと思いますが


サーキット走行は、クルマにとってもドライバーにとっても超過酷なのです。


車線も道交法もない、出力と技術のぶつかり合い。勝敗はないとはいえ、スポーツカーからプントまで(←)全開走行する、それはもう戦場です。うかうかしてたら大事故ですし、事故らないように走るだけでも大変なのです。曲がる速度域だって、郊外のワイディングや高速の料金所の比じゃないのです


そんな恐怖のサーキット走行は次回詳しく。準備で時間を取りすぎました。でも本当にヤバいんだってば!!
  1. 2012/07/27(金) 01:19:10|
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遅ればせながらTipoOHM参戦記1【移動編】

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7月15日!
行って来ましたよ、Tipoオーバーヒートミーティング2012!

プント様を連れ出して初の自動車イベントであり、一人で岡山まで自走して参加した大冒険。



始めに書いておくとこのイベントは、欧州車大好き情報誌「Tipo」主催の、年に一度の”クルマ好きの夏休み”
オーナー展示ありオーナーズクラブMTGあり、F1やD1マシンのデモランあり、フリーマーケットありサーキット同乗走行イベントあり。さらに目玉にして今回の一番の目的は、愛車でサーキットを走れること!

これには様々なクラス分けがあり、速い車向けだったりミドルクラス向けだったり。私がプント様と参加したのは、のんびりゆったり走行会という初心者向け・勝敗も無しのやつ。まぁサーキット走行の様子については次回~



日程としては13日の夜に東京を出発、ひたすらに高速を西進して、大型トラックの行列にもゲリラ豪雨にもめげずに徳島まで行きました。親戚のもとで一晩泊めてもらい、その後15日未明に岡山に向けて出発。

ちなみに徳島まで片道15時間ぐらい。3時間の仮眠と、こまめな休憩入れればそんなものでしょう。一人なのでオーディオから流れるYUKIさんぐらいしか話し相手がいないし速度が一定で眠くなる。そこそこに過酷です。


しかも、それに輪をかけて過酷なのがこの、愛用のiPhoneナビ(※MapFan)がしたり顔で案内してくれたこの道。高速下りてしばらく田園地帯を走った後、山に近づいたと思ったらずっとこんな感じ。

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ガードレールなしで到底すれ違えない、一度だけ対向車と出会った時にはたまたま「踊り場」があって助かったものの。この道を抜けてフェラーリやらムルシエラゴやらが参加したとはにわかに信じられない…そもそも「国際」サーキットに行くにはもっとマシな道があるような気がするのだが。

ちなみに帰りも同じような道でした。。。

で、岡山。メインカットはパドックに並ぶ、主にルノー勢。

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会場では、もちろん最近の欧州車もたくさん見られたのですが、もはやヴィンテージと呼びたくなるような大先輩方も。「懐かしい」と言いたいことろですが、ヘタしたら俺が物心つくずっと前の世代ですって。
しかもキレイにオリジナルを保っている個体もあれど、大方は相当なスパルタン仕様。壮観です

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これは展示&デモランしてた目玉商品?ラディカルSR4とマクラーレンMP4-C12。これに加えてT-REXってあの3輪のモンスターマシンが出てましたね。マクラーレンが圧倒的に「普通」に見えてしまう異常事態(実際デザインは比較的大人しいですが)
とにかくラディカルとREXはまともじゃないですね。音にしてもオーラにしても。
特に正統派レーシングカーな見た目のラディカルに比べて、T-REXはもはや未来の乗り物みたい。SF映画の世界から抜けだしてきたような世界観でした、凄いです!

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最後にこちら。ちょっとおもしろい広告。

今回はルノー・ジャポンがオフィシャルスポンサーということもあり、新旧ルノー勢が多かったのですがこれは……ぶっちゃけ右半分要らないようなw


さて、注目の人生初サーキットアタックについては次回お伝えいたします!
  1. 2012/07/24(火) 23:42:14|
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これが世に言う倦怠期?

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実はブログにはあまり登場していない、愛車のプント様。
これは先日、Tipoオーバーヒートミーティングに行ってきた際の一コマ。この件については次回の更新で…あわわ、更新が追いついていない。すみません。

で、この調子絶好調な愛車が何故”倦怠期”なのかと言いますと。
それはそれは小さな理由です。しかも言葉にしづらい、なんだろう。って純情カップルみたいだな

これを欠点にしちゃいけないのは重々承知なのですが、敢えて言えば「速すぎる」

「じゃあ何故アバルト仕様なんて買ったんだ!」「だったら国産の軽でも乗ってろや!」
そういう類の批判がきそうですが、それこそ事はそれほど単純ではないのです。凝り性なのです。どうかお付き合い下さい。

そもそも私がクルマに求めるのは、ひとつ上げるなら「かわいさ」
さらに要素分解すればそれは「素朴さ」「癒し」「おしゃれな雰囲気」です。

世に言う走り系の男子が速さや軽さを競っているのとも、家庭を持つ皆様が安全性能と燃費とを重要視しているのとも違います。欲しいのは「少し前に使われてた、素朴な雰囲気」
使ってナンボだけど、でもそれだけじゃない。移動自体が楽しくなるような、急いで行こうという気持ちが起きないような、そんな乗り物です。

プントは凄く気に入ってます。最初のマイカーとしてマニュアル運転慣らさせてくれたし、良い点を上げればいくらでもあります。。

・取り回しが良い
・内外装おしゃれ
・独特なスタイリングなのに飽きない
・エンジンよく回る
・ウルサイけど上品な(と思っている)エキゾースト
・高速域の圧倒的なトルクでドイツ勢を余裕で追いかけられる
・ぶっちゃけ高速域がラク

ちなみに6.3万キロで買ったので、買ってから2500キロ…しか走ってないのね。

で、欠点。
一つ言えるのは「素朴じゃなくてガサツ」なこと。

内外装の細部。
例えばボディ細部のチリだったりドアのヒンジの強度だったり、サンルーフの取手剥離だったりドア内張りの脆弱さだったり。
まぁこれは「イタ車を見るならそこじゃない!」という声に掻き消されそうですが。
別段だから価値が下がるでもないし、もともとそういう点は気にしないタチなので、いいっちゃいんだけど。

でも本当に(今思う)良いクルマって言うのは、そういう小さな傷やヤレ、時に設計上の”至らなさ”さえもが味になってしまう、そういう雰囲気をもった道具。もしくはそれくらい長く「実用品」として時を経てきたもの。

その意味全部含めてプントは自分には新しすぎる、もっと古くて汚くても、それが味になるような道具に触れたいと思う今日この頃。


はい、ようやくまとまりました。

で、そんな時に現れた新勢力。

ゴルフ

スピニングガレージ様…こちらは何と、ゴルフⅡ一筋のマニアック×情熱系ショップ。
もう俺が下手なこと書くよりもサイト見てもらったほうが分かりやすいです。

で、そこに何と「壱万円ゴルフ」なる物が…しかもたまたま掘り出し物ではなく、そういう販売コースを常時用意されているとのこと。これはとりあえず一度、見に行くしかない。
「ほっこり素朴な道具感」そして「手頃以下な価格帯」バイトぐらしには有り難いですな。

いや、そうは言ってもプント、全然まだ動くし何せ最初のマイカー。
今はこの2台目計画を温めながら、もっともっと付き合っていこうと思います。

まぁなんか、そうは言っても気持ち整理できたし。誰ともなかなかかぶらない、地味に高速巡航最強説のプント様。もうちょい一緒に頑張りましょう。


BGMは奥華子「変わらないもの」でお送りしました。
  1. 2012/07/22(日) 22:41:04|
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東北のドライバーとして3【伝えるということ】

後でボランティアセンターの方にお話を伺ったところ、彼ら(子供たちに限らず現地に住まわれている方々)はとにかく、外からの来訪者を心待ちにしているということでした。避難所や被災地域はどうしてもコミュニティが閉鎖的になりがちで、一時期ほどのボランティアも集まらない。
これと同じかそれ以上に問題なのが、被災地域の現状が外に伝わらないということでした。実際現地でお会いした沢山の方々から「ここでの出会いや今起こっていることを、帰ってから一人でも多くの人にお伝えして欲しい」ということを言われました。

私自身も、震災自体が忘れられていると感じたことはありませんが「じゃあ被災地は?」と言われると、確かに意識が向いていない部分があったように感じました。あのニュース報道での、本当に悲惨としか言いようが無いような映像を繰り返し見た挙句、逃げていた部分があったように感じます。
例えば義援金や寄付金に協力するにしても、それはあくまで「お金」であり、顔が見えない。そんなことを感じました。もちろん、ボランティアが良くて義援金が良くない、そういう意味では決してないのですが。そも意味でも、今回のように現地で実際に人と触れ合うという機会を設けられてよかったと感じています。そして、このような活動を続けていかないといけない。それが今回得られた一番の教訓でした。

テレビの報道だけだとどうしても、被災地は悲惨なもの、陰鬱なもの→「それでも前に進もう」という描き方をしています。ここで多くの(外の)人が受ける印象は2つです。すなわち一つは、

「実際に現地に行ってボランティアに参加して、少しでも現地の人の力になろう」という考え

そしてもうひとつは
「現地に迂闊に行くのは不安。テレビの報道だけで腰が引けてしまう」という考えではないでしょうか。

(言うまでもなく、私は後者でした。)

私達が現地での生活が「以外に普通」と思ってしまったのは、こういう理由からであると考えられます。
もちろん、ここまでの普通の生活が得られるまでは、それこそ私達の知り得ない厳しい時期があったのも事実です。それが内部の前向きなエネルギーと、外からの援助で、ようやく「あぁ、意外に普通だったんだ」って私達が言えるような環境になりました。同時に私達が、安心して公演を行えるような場が醸成された、そんな印象を受けました。
しかし同時に、今度は被災地の情報が外に発信されなくなってしまった。これが現地の人々が感じていることです。

確かに生活は以前に比べれば安定したけれど、本当の復興はこれからだ。それが、私達一堂が最終的に感じたことでした。
写真のように沿岸部は、瓦礫は片付いたと言え今でも荒れ果てています。細かく見れば未だ生活の跡は残っており、残った建物を残そうとか取り壊そうとか、そういった議論がされています。車道には今でも、大型ダンプや瓦礫を運搬するトラックが目立ちます。
先日は陸前高田市の津波被災地で残った「一本松」を、震災を語るモニュメントとして防腐処理をして残すことが決まったそうです。岩手日報ウェブ版で報道されました。このようなステップ一つ一つに、復興としての意味があるように感じます。

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なつみら

最後に現地で見つけた興味深い標語を紹介します。(現地で写真を取り逃がしてしまったので、この写真は拾い物ですが)

なつかしい未来へ

これについては様々な解釈ができますが、私が感じたのはやはり、かつての故郷を大切にしたいという思いです。
震災を機に全てを新しくするのではなく、かつての故郷を蘇らせる。故に「復興」なのではないでしょうか (間違えてたらすいません)

現地に滞在中の一週間は、本当にいろいろなことを学べました。
それは震災を乗り超えた人々のエネルギーに触れられたことであったり、現地で聞いた助け合いの精神であったり、今後のさらなる復興に懸ける彼らの意気込みであったり。
言葉にすると軽いものになってしまいますが、それでもここで知ったことを伝えて行かなければならないと、今はそういう気持ちです。
  1. 2012/07/21(土) 15:45:39|
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東北公演ドライバーとして2【公演の様子】

久しく更新ができませんでした、申し訳ないです。習慣化しないと……

そんなわけで前回は東北の被災地の悲惨な一面ばかりを前回は強調してしまいました。実際に崩壊した建物や生活の跡を「来訪者」として見た感想としてはこれが精一杯。ただただ言葉に詰まるばかりでした。

しかし、そんな事前のネガティブな認識を何度もいい意味で裏切られることが多かったのもまた事実です。今回は各幼稚園で行われた公演の様子をお伝えいたします。

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本当は沢山の写真があるのですが、個人の顔が写っているものは掲載できないのでこの2枚になってしまいました。でも、会場の明るい様子だけはお伝えできるのではないかと思います。

このミュージカルはキャスト5名で送る、歌ありダンスあり、さらには子どもや保護者の方も一緒になってゲームに参加できる仕掛けもあります。避難所内の集会場をお借りして上演したこともありました。

現地の子供達は皆パワフルで、見ず知らずの私達、東京の大学生が訪れたことを知ると、わらわらと群がってきます。開演後は全身で劇の世界にに入り込んでくれて、終演後もずっと追いかけ回されたり、私達のクルマが見えなくなるまで手を振ってくれたり。避難所内にも子供たちの強いコミュニティができており、年上の子も年下の子も一緒になって遊んでいたのが印象的でした。そしてその中に、来訪者の私達も一緒になって遊ぶことが多くありました。

公演後は子供たちと一緒に遊ぶだけでなく、微力ながら避難所でのボランティアに参加してきました。本当に(私達の年齢では)簡単な、でもお年寄りにはちょっと大変な、換気扇や冷房のお掃除。これに加えて各ご家庭でお話を聞く機会もいただけました。ここで感じたのは、それまでネガティブなイメージが強くつきまとっていた被災地報道と異なり、現地では「普通の」生活が成立していたということです。
もちろん避難所には、例えば住宅設備が劣化してるとか、住居間の距離が近いというプライバシー上の問題などもありました。不自由の全くない環境といえば、それは嘘になります。
でも商店やファミレスも普通に営業しており、欲しいものは手に入ります。街中にも人は多く、町内会の交流イベントなども行われていました。
そして何より、閉鎖的でない。むしろ外からの来訪を心待ちにしているという気風がありました。

思ったより普通の、思ったより開けた生活。それが大きな印象として残っています。

次回は今回の工程を振り返り、私達ができることについて考えます。


→1はこちら

→3はこちら
  1. 2012/07/21(土) 14:46:38|
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東北公演ドライバーとして1【被災地域へ】

大学時代の友人が参加している劇団が東北の被災地を回っての公演とボランティアをすることになり、そのツアーに参加して参りました。歌も踊りも演技もできない私の仕事は、ひとえにドライバー兼カメラでした。
今回はその工程や現地で感じたことをレポートします。

この劇団はミュージカルの「宅配」を目指した活動をしており、国内のみならず国外でも公演ツアーを行って来ました。去年はケニアに行ったそうです。
今回のメンバーは14人で、一度に出演するキャストは6人。それが入れ替わりつつ、合計で8回の公演を行いました。公演を行ったのは被災地のショッピングセンターや仮設住宅、幼稚園など。現地のボランティアセンターや教会で寝泊まりさせていただきながら、8日間で福島、宮城、岩手の3県を回る工程でした。

まず被災地で感じたことについて。
東北出身でありながら、沿岸部の津波被害を直に受けた地域に行くのは実は今回が初めて。
気仙沼の沿岸部などは、震災直後にニュースで見たのと比べたら、瓦礫自体は大方片付けられていました。しかし、もともと町があった地域には、一軒一軒の家の基礎部分や建物の下半分がそのまま残されておりました。玄関脇のチャイムが残っている建物もありました。
さらには地面にボールペンや子供のおもちゃが残されていたり、また市街地から車で少し走ると、回収された瓦礫がうず高く積み重ねられていたり。もちろん瓦礫は分別なども未だされておらず、生活の跡が見られました。

建物や自動車、そしてそこにある人々の暮らしが、震災や津波という圧倒的な力の前に為す術もなく破壊されてしまうことを今更にように実感し、言葉も出ませんでした。

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今回訪れたエリアはようやく道路が整備され、道端に仮設のコンビニなども経っており、移動や生活には不便はありませんでした。でも夜は街灯がなく真っ暗だったり、一部、未舗装の地域があったりと、運転に苦労する場面も多くありました。現地での生活については、また次回ご報告いたします。

→2はこちら
  1. 2012/07/10(火) 17:45:42|
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